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Headquarters Frankfurt am MainSinnドイツ本社のご紹介

Sinnドイツ本社Sinnドイツ本社

ジンはフランクフルト・アン・マインのゾッセンハイムに新社屋を建設し、 2017年9月にレーデルハイムの旧社屋から、約2.5倍の専有面積を持つ新社屋へと移転いたしました。
今回のメルマガではこの新社屋をご案内いたします。

さあ、ジンのファクトリーツアーのスタートです。

Sinnドイツ本社
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ジンの本社はヴィルヘルム・ファイ通りの21番地にあります。
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入口を入ると広いエントランスホールがあり、右手がレセプションです。
十分な空間のあるこの場所を見ると、ヨーロッパの建築物の贅沢な間取りだと感じます。
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レセプションの左手にある通用口の上にはジンの857を模ったウォールクロックが掛けられており、お馴染みのハート型のジンのチョコレートがお客様をお迎えします。
通常はここに受付の担当者が座っています。
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エントランスホールの奥はアトリウムと呼ばれる吹き抜けで、イベントなどを行うことができるようになっています。
このアトリウムを囲むようにジンの社屋は地下1階、地上2階建ての中に製造部門、営業部門、マーケティング部門、管理部門、ショールームからカスタマーサービスなどすべての機能がまとまっています。
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ホール右手の階段を上がると来館者が最初に目にするのが「VERKAUF AUSSTELLUNG」と書かれている右のショールーム兼ファクトリーストアです。
左の「KUNDENDIENST」は顧客サービスです。

外のショーケースには、金の指ぬき賞などの受賞モデルが展示されています。
Sinnドイツ本社
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ここがショールーム&ファクトリーストアです。
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入って左手には、歴代の人気モデルが展示されています。
EZM1.ZUZや156、1970年代初期の頃の103など、ジン・ファンであれば一度は手に取りたい、見てみたいジンの歴史的モデルです。
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オールドモデルの反対側に製品が並んでいます。
多くのモデルがオープン陳列で手に取ってご覧いただけるようになっています。
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ここがファクトリーストアの隣のカスタマーサービスの窓口です。
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ここではすべてのベルト類もご覧いただけ、交換などのサービスも行っています。
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この同じフロアの奥、見晴らしの良い部屋に時計製造の工房があります。
ここは生産のみで、この隣の部屋に同じくらいの規模でアフターサービスの工房があり、世界各国から送られてきた修理品はそちらの部屋で取り扱います。
「Uhrmacherausbildung」と呼ばれる研修生のための工房も別な場所にあります。

天然木の床材を使用したメインフロアやショールームに対して、 ウォッチメーカーのいる工房をはじめとする技術部門では写真のような緑色の床材を使用しています。
この素材と色は時計の小さなパーツが落ちたときにも見つけやすく、 摩擦が大きいため滑りにくい、つまり落ちたパーツが転がりにくいという利点があるのです。

ここからは時計に施す仕上げや各テクノロジーを検査するラボをご紹介します。

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「機械工房」では、彫金とハイドロをご覧いただくことができます。
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ジン社に特別にオーダーいただいたローターなどの刻印はここで行います。
これはパンタグラフを利用した手動彫刻機です。
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コピーテーブルにセットされたシリアル番号や文字の彫刻機用種字(原版)は、2cm×3cmほどの大きさです。
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このコピーテーブルのアームを拡大原版に沿ってなぞると、パンタグラフによりワークテーブルにセットされたローターにあらかじめ合わせた縮小率で刻印される仕組みです。
(この写真では、ローターはセットされていません)
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左の写真の大きな種字は旧タイプの6000シリーズのローターに彫られたフランクフルトの摩天楼の原版です。
この部屋ではローターの刻印だけでなく右の写真のような複雑な彫金も行います。
上の写真の大きな種字は旧タイプの6000シリーズのローターに彫られたフランクフルトの摩天楼の原版です。
この部屋ではローターの刻印だけでなく下の写真のような複雑な彫金も行います。
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この同じ部屋に設置されているハイドロの機器は、ファクトリーツアーでのデモンストレーションと1個のみ充填するための機材です。
数十個を一度に充填する量産品用の充填機器は別の部屋にあります。
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左がオイルを充填した場合、右がオイルなしの場合です。水中での視野角度が大きく異なる点をご紹介しています。
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ハイドロモデルに使用するムーブメントやパッキン、サファイアクリスタルもご覧いただきます。
ムーブメントには温度に耐性の高いオイルを使用しているので時計に組み込んだ際には-20℃から+60℃での精度を保証します。
サファイアクリスタルも通常モデルに比べ格段に厚みのあるものを使用しています。
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この部屋が、お馴染みのジンならではのテクノロジーを検査する“ラボ”です。
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左側に見えるのがArドライテクノロジーのプロテクトガスを充填する機器です。
白い把手のついた部分に、ドライカプセルを外した状態で時計のヘッドを入れます。
ドライカプセルのホールから水蒸気を含む空気を抜いて、一度真空にします。
そのあとそこからプロテクトガスを充填します。
取り出した後、手前に入っているドライカプセルを取り付けます。
プロテクトガスは空気より重いので、この機器から取り出した後もガスが外に漏れ出てしまうことはありません。
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このクライメイトキャビネットという機器では、ジン特殊オイル66-228を使用した時計の温度に対する検査を行います。
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上段が温度表示、下段がテストプログラムモードです。
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左はダイヤルなどや時計の細かなパーツがきちんと製作されているかどうかを、 設計図と照らし合わせて検査する機器、右は耐磁性を測る機器です。
上はダイヤルなどや時計の細かなパーツがきちんと製作されているかどうかを、 設計図と照らし合わせて検査する機器、下は耐磁性を測る機器です。
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防水検査機器(左)、テギメントの耐性を検査する機器(右)が並んでいます。
防水検査機器(上)、テギメントの耐性を検査する機器(下)が並んでいます。
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これは2017年に誕生したクォーツの電磁波を時計ケースから外に出さないよう遮蔽する[Q]テクノロジーのための電磁波を確認するキット一式です。
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これは16,000m(1,600気圧)までの高い防水性能をテストする機器です。
これまでは、この機器では出荷前の完成品のテストしかしたことがありませんでしたが、この日、初めて使用品のテストを行いました。
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使用者によりすでに1年近く愛用されていた時計でしたが、もちろん100気圧(1,000m)の耐圧テストを見事クリアしました。

決して大きな部屋ではありませんが、この“ラボ”には、1994年以来、ジンがプロフェッショナルの使用に向けて耐久性を追求し、ローター・シュミットの指揮のもと開発してきた多くのテクノロジーが詰まっています。
その高い耐久性は、すなわち日常生活においても安心して使用することのできるスペックを備えていることを意味するのです。

最後に、このジンの新社屋の中の秘密をひとつお教えしましょう。

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最初に通ってきた1階のエントランスホール奥のアトリウムですが、黒いハイケースの少し後ろの床に、一部だけ木目が他と異なっている部分があります。
実は、新社屋建設の際にその思いを込めて、ここにタイムカプセルを埋めました。
そこには、この記念すべき日を記憶するため、ローター・シュミットが所有していたフランクフルト・ファイナンシャルウォッチ6000と新社屋の定礎式の日の新聞や、雑誌、会社組織図、その年のジンのカタログが入れられています。
100年後になってこのタイムカプセルを開けたときにその頃の人々が、この日をもっと生き生きと感じることができるように・・・
そう、100年後、ジンは益々の発展を遂げているはずです。