世界の名だたるデザイン賞に
輝いた時計たち
世界には、時計をはじめ建築や電化製品などを対象とした賞から
時計のみを対象とする賞まで
いくつもの権威あるデザイン賞が存在します。
世界レベルのもの、ジンの母国ドイツだけのもの、エリアも様々です。
今回のメルマガでは、ジンの多種多様なモデルの中でも
これらのデザイン賞を受賞したモデルをご紹介いたします。
レッド・ドット・デザイン賞
（Red Dot Design Award）
世界3大デザインアワードのひとつで、ドイツ、エッセンのノルトライン＝ヴェストファーレンデザインセンター（Zentrum Nordrhein Westfalen）が主催する国際的なデザインコンペティションです。1955年に創設されたこのコンペティションは毎年開催され、プロダクトデザイン部門、ブラント＆コミュニケーションデザイン部門、デザインコンセプト部門の3つの分野に分かれています。世界中のデザイナーや企業が応募可能で、受賞者はレッド・ドット・ガラの授賞式で賞を授与されます。すべての受賞製品は、6月21日にオンラインで公開されます（www.red-dot.org）。このデジタルプレゼンテーションでは、製品の写真とともに詳細な説明、受賞者の詳細情報が紹介されます。また、エッセンの歴史的なツォルフェアアイン炭鉱業遺産群の構内にあるレッド・ドット・デザイン・ミュージアム・エッセンに展示され、夏には全4巻にわたり受賞作品を紹介するレッド・ドット・デザイン・イヤーブックも発行されます。
前述の3つの部門とは別に、応募製品は約50のカテゴリーに分かれて選出されます。2021年は、時計をはじめとする従来のカテゴリーに加え、パッケージに使われるサステナブルな素材や機械が初めてコンペティションに加わりました。ジンはプロダクトデザイン部門の時計のカテゴリーにおいて2019年にミッションタイマーEZM12が、2020年にはモデル936が、そして今年は105.ST.SA.UTCが受賞し、3年連続受賞となりました。受賞した製品は、国際市場で優れたデザイン品質の代名詞となっているレッド・ドット・ウィナー・ラベルの使用が認められます。
2021年受賞モデル 105.ST.SA.UTC
2020年秋に新しくコレクションに加わった105シリーズの第二時間帯表示を搭載したモデルです。機能性が高いことはジンの時計ですのでもちろんですが、楕円形のインデックスやラウンドカットされた時分針は、ジンでは珍しいデザインです。モバイル世代に響くようなこのモダンなデザインが、審査員の目を引いたのかもしれません。
サンドマット仕上げを施したステンレススチール製ケースにマットブラックダイヤルとブラック・ハード・コーティング仕上げの回転ベゼルで、全体がマット感の高い精悍な印象のモデルです。
受賞に関する詳しいストーリーはこちら
2020年受賞モデル 936
一目見ただけで、カウンターがバイコンパックス配列のクロノグラフであることがわかるスマートな計測機器です。自社で再設計したキャリバーSZ05を採用し、3時位置の60分積算計と9時位置の永久秒針にフォーカスしています。
このモデルは、機能性だけではなく、ロジウムコーティングされたヘアライン仕上げのフレーム付きの時・分針など、洗練されたディテールを通して表現された明確で本質的な美しさも持っており、そんなデザイン的なこだわりが評価されたのでしょう。
モデルの詳細はこちら
2019年受賞モデル EZM12
航空救急を専門とする医師アイク・ノイバーの協力のもと開発されたドクターヘリの救命医師のための腕時計です。“頑丈で実用的な時計作り”を基本コンセプトとし、傷や衝撃、圧力などへの耐久、かじかんだり濡れた手、あるいは手袋をはめた手でも、操作が正確に行えるよう徹底的に検証されています。とりわけ重要な機能は、制限時間内での時間計測です。救急の現場は、時間との勝負です。限られた時間内で命を救えるかどうかは、正確な時間計測にかかっているのです。
実用性をデザイン性に昇華させた、このモデルこそレッド・ドット・デザイン賞にふさわしいと言えるモデルです。
モデルの詳細はこちら
ドイツデザイン賞
（German Design Award）
ドイツ・デザイン・カウンシルが主催する、世界で最も認知されているデザイン賞のひとつです。1969年に開催されたドイツのグッドデザイン賞、その後のドイツ連邦デザイン賞を前身とし、ドイツデザイン賞（German Design Award）となってからは今年で10年目を迎えます。ドイツ・デザイン・カウンシルは、ドイツ連邦議会（下院）の主導で1953年に設立された財団で、デザインによるブランドの付加価値を生み出すことを一貫した目的とし、あらゆる事柄においてデザイン業界をサポートしています。ドイツデザイン賞の特徴的なロゴマークは、ドイツ銀行のロゴマークもデザインしたアントン・スタンココウスキーによってデザインされたものです。
2021年には60カ国から4,200点以上の応募があり、最終的には71のカテゴリーで合計76の受賞者が選ばれました。ジンは2020年にEZM12とハンティングウォッチ3006が受賞し、今年は明確なデザインと一貫したデザインコンセプトおよび実装が評価され、104.ST.SA.IAがこの栄誉あるデザイン賞を受賞しています。
2021年受賞モデル 104.ST.SA.IA
ジンのスタンダードパイロットクロノグラフ103シリーズの三針モデルという位置づけで2013年に誕生した104シリーズのモデルで、2018年にコレクションに加わりました。それまでブラックダイヤルがほとんどだったジンのコレクションに色を添えるモデルとなりました。
鈍い輝きを放つサンレイ仕上げのアンスラサイトの文字盤が特徴的なこのモデルは、絶対に外れない回転ベゼルや両面無反射コーティングを施したサファイアクリスタル、視認性の高いバーインデックスといった腕時計にとって、実はとっても大切な基本的要素を備えているのです。まさに機能美が評価された証です。
モデルの詳細はこちら
2020年受賞モデル ハンティングウォッチ3006
ここでいうハンティングとは、単なる趣味の狩猟や食糧獲得ということではなく、野生動物の保護観察、健全な生物多様性の維持、環境資源保全といった猟場管理が目的のハンティングです。野生生物の活動する夜間の狩猟には明かりが欠かせませんが、人工的な光源の使用はドイツ連邦狩猟法第5条19項 第5節aで禁じられています。そのために必要となるのが月明り。このクロノグラフは、月の明るさが最大となる満月の前後3日間を視覚的に読み取るムーンライト表示を備えています。AM/PMで色分けされた24時間表示やポインターデイト表示など、このモデルならではのデザインです。
モデルの詳細はこちら
2020年受賞モデル EZM12
2019年にレッド・ドット・デザイン賞を受賞したEZM12が、翌年の2020年にはドイツデザイン賞を受賞しました。この賞は他と一線を画すデザイン品質を備えた製品のみがノミネートを許されますが、ドクターヘリの救命医師のために開発されたこのEZM12は、他に類を見ない唯一無二のデザインを備えたモデルと言えます。
開発に協力した航空救急の専門医アイク・ノイバーは『救命救急現場での要求に応えるすばらしい時計で、私は大変満足しています』というメッセージを寄せています。
モデルの詳細はこちら
ゴールデンバランス ウオッチアワード
（Goldene Unruh／金のテンプ賞）
ゴールデンバランス ウオッチアワードは、1988年以来毎年開催されている、時計業界で最も古く、最も権威のある賞のひとつです。ドイツのUHREN-MAGAZIN、Watchtime.net、Focus、Focus Onlineの読者投票により選出されます。各メーカーは、異なる価格のカテゴリー（※）で3つのモデルをエントリーでき、2021年は202本の時計の中から12,212人の読者が参加し「世界最高の時計」が選ばれました。
2002年まで、この賞のセレモニーはミュンヘンのインフォルゲンタ見本市で開催され、その後、シュトゥットガルトとミュンヘンで交互に行われるようになり、現在はミュンヘンで開催されています。
※カテゴリーAは2,500ユーロ、Bは5,000ユーロ、Cは10,000ユーロ、Dは 25,000ユーロ、Eは25,000ユーロ以上。
2010年受賞モデル：カテゴリーＡ
900.FLIEGER
高い機能性とテクノロジーを搭載した
現代的デザインのパイロットウォッチ
2010年・2008年受賞モデル：カテゴリーC
6100.Rose Gold
ジンの技術スタッフが結集し
キャリバーSZ04を搭載して作り上げた
レギュレーターモデル
2006年受賞モデル：カテゴリーC
6000.WG
フランクフルト・ファイナンシャルシリーズの
ホワイトゴールド製クロノグラフ
1998年受賞モデル：カテゴリーB
103.TI.AR
フラッグシップ103シリーズの
チタン製クロノグラフ
これらの腕時計は様々なデザイン賞を受賞することで
そのデザイン性に対し客観的なエビデンスが与えられたことになります。
ジンの腕時計は、パイロットやダイバーといったプロフェッショナルたちだけでなく
デザインのプロフェッショナルたちからも認められたのです。