2014年に開発されたUWD331 HAKS（スモールセコンドを備えた手巻式ムーブメント） は、ドイツでムーブ開発を再燃させるきっかけとなりました。これまで自社製品のためにムーブメントを生産してきましたが、過去数十年間で初めて他ブランドへムーブメントを供給しました。それは、UWDの品質に共感し価値を共有するパートナーに、メーカーのノウハウを継承することに意義を感じたからです。
このたび、ジン社との共同開発の機会を得られたことを大変光栄に思っております。ジン社は長きにわたり高い信頼性と精密さを誇る製品を作り続けており、とりわけ伝統に深く根差しコストパフォーマンスに優れたものづくりに定評があります。
UWDのムーブメントもジンの時計と同様、その精度に大きな信頼が寄せられています。確実に時を刻む機構、技巧にうるさい時計愛好家をひきつけるフォルム。内部の構造がよく見える作りになっており、微調整メカニズムを司る緩急システムが均整の取れた美しい外観を呈しています。テン輪に重りが付いているのでどんなポジションでも精度が安定し、宙に浮いたように取り付けられた香箱（通常は上下で固定される香箱を上からだけで固定）のおかげでケース高を低く抑えることに成功しています。使用されているARCAPというニッケルシルバー合金は、強度や抗酸化に優れているので電気めっきの必要がない反面、加工が難しいという側面もあります。
また、弊社では120に及ぶムーブメントパーツの生産から加工までほぼすべてを自社で行っております。このようなわけで、ジン社およびSUG社とのコラボレーションによって生まれた6200.Meisterbundはわれわれの自信作です。そのすばらしい成果をぜひあなた自身で体験してください。
マルコ・ラング
マスター・ウォッチメーカー／マネージング・ディレクター
UWD（UHREN-WERDE-DRESDEN）