Archive生産終了モデル
EZM7シリーズは最も過酷な状況での使用を想定し、特に傷、温度変化、水や埃の侵入、および磁気力の影響に耐性を持たせ開発されたモデルです。3色に色分けされた回転ベゼルにより、消防士やレスキュー隊が呼吸用保護装置使用時に必要なCSA(化学防護服着用時:20分)からLPA(長時間型の自給式呼吸器使用時:60分)の数値を瞬時に読み取りやすくしています。 このEZM7.Sはサンドマット仕上げのステンレススチール製時計ケースに、耐傷性の高いテギメント加工とブラックPVD加工を施しています。この2つを組み合わせることでコーティング層がはがれる「エッグシェル現象」を起こさず、着色層の摩耗も大幅に低減させることができます。数々のジン・テクノロジーを搭載し、消防士やレスキュー隊のヘビーデューティーな使用にとって理想的な腕時計であるとともに、日常使いの最高のパートナーとなるプロフェッショナルウォッチです。レスキュー隊の海外遠征を想定し、第二時間帯表示も備えています。
【ムーブメント】
- ETA2893-2(自動巻/21石/28,800振動)
- マグネチック・フィールド・プロテクションにより80,000A/mまで磁気防護
- 特殊オイル66-228(-45℃から+80℃での精度保証)
- パワーリザーブ:約42時間
【機能】
- 時・分・秒(センターセコンド)
- 救出ミッションの時間配分を示すダイヤルデザイン
- デイト表示
- 24時間表示式UTC(デュアルタイム)機能
【ケース・ベルト】
- ケース:ステンレススチール(904L、PVD加工+テギメント加工)
- ベルト:シリコンストラップまたはステンレススチールブレスレット(904L、PVD加工+テギメント加工)
- 風防:両面無反射サファイアクリスタル
- 特殊結合方式の逆回転防止ベゼル(救出ミッションの時間を読み取るための色分け)
- リューズ:ねじ込み式(使用感と安全性を高めるため逆位置に配置)
- 裏蓋:ステンレススチール(非テギメント)、ねじ込み式
- 防水性能:20気圧防水
- 減圧耐性
- Arドライテクノロジー搭載
【サイズ・重量】
- ケースサイズ:直径43mm×厚さ12mm
- 重量:90g(ベルトを除く)
- ベルト幅:22mm
【その他】
- 世界限定300本
- 保証期間:3年
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消防署の緊急電話が鳴ると同時に、消防士たちには完璧な装備が求められます。炎に包まれ有害な煙や可燃性ガスが立ち込める火災現場では、ドイツの消防士たちは呼吸装置を装備することが法律で義務づけられています。どのチームがどれくらいの時間建物内にいるのかを常に正確に把握し、規定の作業時間を厳守することも不可欠となります。現場のチームリーダーは呼吸機器をモニターし、危険地帯の外に待機する指揮官は誰が呼吸機器を着けていて何時から稼働しているのかを記録、想定時間の3分の1および3分の2が経過した時、無線でチームに知らせなくてはなりません。このような現場の要求に応えるために、上級消防監査官トマーシュ・シュタンケの適切なアドバイスを受け、ジンが開発したのがドイツ消防業務マニュアル(FwDV7, FwDV500)に準拠する作業時間を読み取るミッションタイマー、EZM7です。


標準汚染除去と脈拍のチェック
NBC(放射能、生物化学兵器)処理活動を行う場合、チームリーダーは時計のベゼルの緑色のスケールを同時に使用して、標準汚染除去(通常ではレベルⅡ=DEKONⅡ)を実施するまでの時間を監視しなければなりません。規定により、レベルIIでは救助隊員が危険ゾーンに入ってから15分が有効な時間とされています。さらに搬送されてきた人を手当てするのも隊員の重要な仕事です。脈を測るときは、EZM7の"pulse x 4"という部分を使ってすばやく測定できます。


ダイヤルの視覚的サインと色分けされた回転ベゼル
ダイヤルにデザインされた3色のスケールにより、呼吸機器を必要とする救助活動やNBC(放射能、生物化学兵器)処理活動の重要な時間がひと目でわかるようになっています。同様の配色を施した回転ベゼルと併せて使用することで、消火活動や救助活動のための最も重要な時間をすばやく設定し数値を読み取ることができます。



緑:Dekon Ⅱ(標準汚染除去時間) 15分
緑/黄:CSA (化学防護スーツの着用時間) 20分
黄:PA (圧縮空気呼吸機器の持続時間) 30分
赤:LPA (圧縮空気呼吸機器の延長時間) 60分

緑色、黄色、赤色のついた丸いポイントは、それぞれの最大稼働時間の3分の1と3分の2がわかるような位置に付いています。
EZM7の回転ベゼルはダイバーズウォッチ同様に逆回転防止仕様です。これは不注意でベゼルを回転させてしまったとしても、最長時間を超えることは決してありません(起こりうる最悪の事態は、活動時間が切り上げられてしまうということです)。厚い手袋を装着しているときでも操作しやすくなっています。
