Columnコラム
世界的なデザイン賞を受賞した腕時計
世界には多くの歴史あるデザイン賞が存在し、時計などのプロダクトはもちろん建築やインテリア、ファッションやグラフィック、空間デザインにいたるまで様々なクリエイティブがその対象となっています。世界中の時計愛好者やコレクターにとって、デザイン賞を受賞したモデルは特別な存在です。それは品質とデザインの両立を示す重要な指標となるからです。このコラムでは、デザイン賞の種類とこれら権威ある賞を受賞したSinn(ジン)の時計をご紹介します。

ドイツ・デザイン賞(German Design Award)

「ドイツ・デザイン賞」は、1953年に設立されたドイツデザイン評議会が主催する国際的に権威あるデザイン賞です。「連邦優良デザイン賞」を起源とし、2012年よりドイツ・デザイン賞に改められ、専門家のみならず多くの人々から高い評価を得ています。国際的に一定の評価を受けた作品の中から同評議会による厳正な審査を経て、優れたデザイン性が実証された製品のみがノミネートされることが特徴です。産業界、大学、デザイン界の代表者で構成される国際的審査委員会により選出され、その受賞はもちろん、ノミネート自体も名誉あることとされています。審査カテゴリーはプロダクトデザイン、コミュニケーションデザイン、建築の3部門で、2024年からは「サーキュラーデザイン」が、2025年には「建築とメタバースにおけるAI」と製品と体験の設計を担当する「サービスデザイン」が追加されました。
2025年受賞時計 156.1歴史的モデル155をルーツとし中4針の同軸積算計を持つクロノグラフ
ドイツ・デザイン賞において、「エクセレント・プロダクト・デザイン賞2025」を受賞した156.1は、厳正な審査を経て優れたデザイン性が認められました。2025年2月7日、デザイン、ビジネス、文化の分野から1,300人を超えるゲストがフランクフルトに集まり開催されたアワードショーにはSinn(ジン)も参加し、優れたデザインとそれを生み出した人々を祝いました。


過去と現在の唯一無二の組み合わせ。これこそが、Sinn(ジン)のインハウスムーブメントSZ01を搭載したこの歴史的なパイロットクロノグラフ156.1の紛れもない魅力の本質と言えます。センターから伸びた飛行機型の針が示す60分積算計は、1980年代以降、軍用時計にも採用され人気を博したレマニア5100を再現したスタイルで、24時間計のないオリジナルデザインに回帰しています。

2024年に発表された156.1シリーズには、受賞時計以外にも世界限定300本の156.1.Eがあります。この時計は機能は156.1と同様ですが、航空高度計のコールスマン・ウィンドウを模した日付表示が特徴的なデザインの時計で、針やインデックスのアイボリーカラーや、回転ベゼルのアンスラサイト色のハードコーティングがクラシックなイメージを作り出しています。
ドイツ・デザイン賞では、2024年に356.FLIEGER.KLASSIK.AS.Eが、2023年には1800.S.GG.DAMASZENERが、2022年以前には717、104.ST.SA.IA、EZM12が「エクセレント・プロダクト・デザイン賞」を受賞しています。
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クラシック・パイロットウォッチ
356.FLIEGER.KLASSIK.AS.E -

ダマスカス模様の積層鋼材製時計
1800.S.GG.DAMASZENER
100本限定 -

伝統的コックピットリストウォッチ
717
iFデザインアワード(iF Design Award)

1953年、メッセゲゼルシャフトとドイツ産業連盟とともに、デザイナーであり起業家のフィリップ・ローゼンタールはiF e.V.というユニークな機関を創設しました。これが、今日まで認識されている優れたデザインのシンボルであるiFロゴの始まりでした。翌年の1954年にiFデザインアワードが初開催され、41名の審査員がハノーバー見本市の会場を歩き回り、その場で製品に直接 賞を授与しました。今日ではこのデザイン賞は、優れたデザインに与えられる世界最高峰のデザイン賞のひとつであり、最も歴史のある独立したデザイン機関であるiF International Forum Design GmbHによって、優れたデザインに年に1度授与されています。
透明性と客観性を重視した著名な専門家による審査員の任期は3年。その審査プロセスは2段階に分かれています。第1段階は 約11,000点の応募作品の中から、オンラインにより約50パーセントの優秀作品が選ばれます。第2段階は3日間にわたり、審査員が実際に手に取って体感し、年々増加する参加者の中から最高品質のものだけがiFデザインアワードの受賞者として選ばれます。
2025年受賞時計 6099.JUBフランクフルト・ファイナンシャルシリーズ25周年限定クロノグラフ

2025年のiFデザインアワードは、23ヵ国から131名の著名なデザイナーが多面的で権威あるiF審査員パネルを構成しました。すべての応募作品は5つの基準に基づいて評価され、2025年からサステナビリティは82のすべてのカテゴリーにおいて評価基準のひとつとなりました。Sinn(ジン)の6099.JUBは、25年以上の持続性、時代を超越した気品や精巧な技術、世界を俯瞰できる3つのタイムゾーン表示が評価され、栄誉あるiFデザインアワード2025を受賞しました。
この時計はシリーズ誕生25年を記念して誕生した世界でわずか250本限定の特別モデルで、シースルーバックの裏面からはコラムホイール式のラ・ジュー・ペレ社製クロノグラフムーブメントの動きを見ることができます。限定番号を刻印したローターには、このシリーズの特徴のひとつである「マインハッタン」と呼ばれているフランクフルトの摩天楼も刻まれています(詳しくはこちら)。同シリーズには直径41.5mmのケースを備えた受賞モデルと、同様の機能とデザインを持った直径38.5mmのコンパクトな6000.JUB.IIIもあります。

iFデザインアワードの受賞歴は、2024年にはT50.GBDRが、2023年には105.ST.SA.UTC.Wが、2022年には717が受賞しています。
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ゴールドブロンズ125と高強度チタン製
ダイバーズウォッチ
T50.GBDR -

24時間式第二時間帯表示搭載
105.ST.SA.UTC.W -

伝統的コックピットリストウォッチ
717
レッド・ドット・デザイン賞(Red Dot Design Award)
1954年にドイツのエッセンで設立された「レッド・ドット」は、1955年に初めてデザインコンペティションを開催し、当時の最高デザインを評価しました。1990年代には、今では有名になった「レッド・ドット・デザイン賞」という名称が、レッド・ドットの創設者であるピーター・ゼック教授により命名されました。「プロダクトデザイン」「ブランド&コミュニケーションデザイン」「デザインコンセプト」という3つの分野に分かれており、各コンペティションは毎年1回開催されます。腕時計が含まれる「プロダクトデザイン賞」は、『優れたデザインと革新性を求めて』というモットーのもと、さまざまな専門分野の国際的な専門家約40人が、各製品を個別にテストし、議論し、評価します。同賞には世界70ヵ国以上のデザイン関係者、企業、団体から毎年18,000点以上の応募があり、現在では世界最大級の最も有名なデザインコンペティションとなっています。ドイツのエッセンやシンガポール、中国にあるレッド・ドット・デザイン・ミュージアムには受賞作品が展示されています。
歴代のレッド・ドット・デザイン賞受賞時計
レッド・ドット・デザイン賞においては、2024年に革新性、機能性、耐久性を備えた356.FLIEGER.KLASSIK.Wが、2022年にはケースにソリッドシルバーを採用し完璧なジャーマンエレガンスを具現化した時計1739.Ag.Bが、このデザイン賞を受賞しています。


ジンのデザイン賞受賞時計
デザイン賞を受賞したSinn(ジン)の時計は、その技術力と美しさにおいて、世界中のデザイナーや専門家から高く評価されています。これらの時計は、単なる時間を示すツールを超えて、アート性のある作品としての側面も持ち合わせています。前述の各デザイン賞は、いずれも実物審査がある賞で、審査員たちはSinn(ジン)の時計の圧倒的な見やすさや、質感、サイズ感、重量感、作りの良さや操作性の高さなどを、実際に手で触れたうえでそれぞれの賞を授与しています。これらの時計は優れたデザインであると同時に時計としての信頼性が認められた証です。
903.St.IIが2025年の「ウォッチ・オブ・ザ・イヤー」の栄誉に輝く!

「ARMBANDUHREN」は、機械式腕時計にフォーカスし、新作時計の紹介、技術的な評価やレビュー、業界ニュースやイベント情報などを掲載する時計愛好家およびコレクターのためのドイツの時計専門誌です。同誌が主催する「ウォッチ・オブ・ザ・イヤー」は、過去12ヶ月間に発売された時計の中から編集部が25モデルをノミネートし、専門誌「ARMBANDUHREN」の読者およびポータルサイト「armbanduhren-online.de」のユーザーの投票によって選出される、今年で30回目を迎える賞です。カテゴリーの枠にとらわれず、「今年最も注目された一本」を決める形式のため、エキサイティングな賞とも評されています。この「ウォッチ・オブ・ザ・イヤー」において、Sinn(ジン)の903.St.IIは読者から高い評価を受け、名だたるブランドの時計の中から「ウォッチ・オブ・ザ・イヤー2025」に選出されました。ポータルサイト内の以下のページでは、グランプリのジンに続く、2位から10位までの時計を見ることができます。
armbanduhren-online.de
Sinn(ジン)の903シリーズは回転計算尺を備えたクロノグラフで、1970年代後半から途切れることなく作り続けてきたシリーズです。日本では1980年代後半から正規で販売がスタートしました。レマニアの手巻き式ムーブメントに3気圧防水を備えた初期モデルから進化し続け、最新時計はラ・ジュー・ペレ製自動巻きムーブメントを搭載し防水性も20気圧まで高めています。「ウォッチ・オブ・ザ・イヤー」では、この45年以上にわたり魅力を失わず、技術と品質をアップデートし、次世代にふさわしいものへと進化させた時計製造の偉大なクラシックが評価されました。

変わらぬスタイルが一目でそれとわかる903シリーズの時計ですが、完全に刷新された受賞モデル903.St.IIの特筆すべき点は、インデックスや12の数字、時分針にハイブリッドセラミック製の畜光パーツを使用していることです。極めて高い輝度と暗闇での完璧な視認性を実現したハイブリッドセラミックは、手作業で丁寧に取り付けられています。このコラムホイール・クロノグラフのパワーリザーブは、約60時間です。
今年ノミネートされた25の時計については、こちらのページでご覧いただけます。

